第3回「ヤマカツスタイル」
2017年4月某日。
山口活性学園プロデューサー・玉乃井信彦氏へのインタビュー。
山口某所にて。
ひ=ひまわりくん=インタビュアー
玉=玉乃井信彦プロデューサー
ひ:(RUN!!以前の)山活は幾度か見たことがあって「長州SEVEN」をはじめとしてロコドルらしくて楽しいなぁという印象がありました。
それからしばらくして、対バンで「RUN!!」からの「ファイヤーワイヤー」のセトリを間近で見たんです。その衝撃は本当に凄かった。ガッツリ心に刺さりました。
玉:ありがとうございます。RUN!!からのファイヤーワイヤーは路線を変えたときの代表的なセトリ。当時は続けてやってましたね。
ひ:しばらくしてそれまでRUN!!で行っていた様なセンター決めのオーディションを辞めたと聞きました?それには何か訳があったのでしょうか?
玉:実はイグニッションの後からやってないんです。オーディション。
ひ:そうなんですか?!
玉:先ず一つ目は、ゆいが何回取るんだというくらいずば抜けてセンターポジを取って来たこと。二つ目はセンターをめざしてくれない子も見えて来たんです。どうせ自分はセンターを取れないんだと諦めちゃう子がでてきてしまって。。
ひ:その時はすでにメンバーの数は7人固定でしたよね。
玉:そうです。すでに7人でした。
実はオーディションって内向きなんです。先にも話したように技術の向上を目指す目的でやっていたんですが、センターを目指さない子が出てきたということは方向性を変えなきゃいけないなと考えました。
そこで逆にみんなで”外”に勝負しに行こうとオーディションを辞めたんです。センターを固定して、メンバーの総合力、つまりチームで闘うんだという方向に舵を切りました。イグニッションの後から。
ひ:ファンにすれば誰がセンターを取るかは興味の対象の話でしたが、グループを作り上げていく上においてそういう意味があったんですね。
外から見ているとセンター固定はしっくりハマったように見えましたが。
玉:僕としてはオーディションしたいんですけどね、本当は。その後、モチベーションの持って行き方には苦労しました。
ひ:今の山活からは想像出来ませんね。実際にはどうやってモチベを上げたのでしょう?
玉:どこのグループを倒そうか、つまりはどのレベル(の上を)を目指すのかみたいな。
ひ:身近に背中を追いかけていたグループがいましたもんね。
玉:ありがたいことに明確な目標がありましたね。
ひ:時期を同じくしてそれまでの地元のお祭りやモール等でのイベント活動中心から、アイドル甲子園やアイドル横丁といった対バンイベントへの参加が増えていきましたよね。
玉:東京や大阪など、県外に出ていく機会が増えました。
ひ:並行して今や山活の代名詞といってもいい「ノンストップライブ」の時間も初期の5分から10分、15分、20分、30分、40分、1時間、、と増やしていった。その中で伝家の宝刀「メドレー」と後に「Camp」が登場する。
玉:メドレーは単純にイベントなどの限られた短い時間で何を見せるかと考えた末のひとつの結論でした。ノンストップも然りなんです。
ひ:当時、MC無しのノンストップもメドレーもやってるグループってほとんどいませんでしたよね?
玉:みんな途中で自己紹介してましたね。僕はあの”自己紹介タイム”がどうも苦手で(笑)
ひ:初めから?(笑)
玉:ええ、初めから(笑)
ひ:時を経てそれが「対番兵器」の歌詞へと繋がるわけですね(笑)
玉:好みは否定しませんが、ウチにはウチのスタイルがあるというか。いろんなものを削いでいったらこうなっちゃった。
ひ:意識はされていなかったでしょうが、振り返るとアイドルシーンに於いては画期的なことだったと思いませんか?
玉:いいものを作ろうとすると当然の結果かな、と(ドヤ顔)
玉・ひ:(爆笑)
ひ:結果、他のグループにも波及して行きましたよね。ある意味常識をブチ破ったというか。
玉:特にノンストップに至ってはそうかも知れませんね。当時はイベントなのになぜMCをやらないのか?名前を知ってもらう折角のチャンスなのに、というご意見も頂戴してましたけど(笑)
ひ:確かに耳にしてましたね(笑)
玉:ノンストップはただMCを飛ばしてやればいいというものではなく”いかに熱量を最大限に持って行くか”ということを踏まえてやらないとただただやってるだけになってしまうので諸刃の剣なんです。
ひ:確かに単調になりがちな印象を受けることも少なくありませんね。
玉:カタチだけではダメで。何のためにやっているのかが大切ですね。
ひ:ファン以外でも山活を良いといってくれる方はやはりノンストップライブの熱量が凄い!と感心しています。
玉:それは本当にありがたいことですね。
ひ:関連してセトリについてお聞きします。どうやってセトリを決めておられるのでしょう?ファンがこんな曲をやって欲しいなぁと思っていることも考慮されますか?
玉:その日の場所、会場、雰囲気、などなど全部を視野にいれて決めます。決め打ちするといわゆる予定調和で面白くありませんよね?また、対バンやイベントによって当然雰囲気やオーディエンスも違って来る。つまり一つとして同じシチュエーションはあり得ない。今日は可愛く行ってみよう、とか、あるいは攻め攻めで、とか。
ひ:始まる数分前にセトリが決まることもよくありますよね?(笑)
玉:直前とかはザラですね。この曲が聴きたいって声に応えることはありますよ。僕だってファンの皆さんには喜んでもらいたいですし(笑)また、演ってる最中に変えたりもします。PA卓でテンション上がっちゃって(笑)メンバーもいつ何が来てもスタンバイ出来てるので。まぁあとでメンバーに叱られますけども(泣)
ひ:メンバーが県内各所に散らばっていてレッスンの回数や割ける時間もままならない状況でのそれは凄いw
玉:オーディションをやっていた当時よりも今は遥かに意識高いかもしれません(笑)
ひ:山活のセトリで印象的なのはバラードを入れて一度”落とす”ところ。一旦落ち着かせてからまたアゲていく。SEに始まりスタート曲、アゲ曲、バラード、そしてメインディッシュ、からの〆曲みたいに、ストーリーがありますね。
玉:ひとつはライブの尺、つまり分数で変えてたりします。例えば20分ならバラードはやらないかなぁ。30分でも(バラードを入れるか)微妙なんですよ、僕の中では。展開つけやすいのは40分くらい。状況に合わせて考えます。
ひ:なるほど。
玉:あと、山活のバラードはガッツリとしたバラードだから落ちすぎちゃう。なので本当はもう少し引っ張る曲というのが欲しくて。。。実は考えて今作ってるんですけどね。(ΦωΦ)フフフ…
ひ:おっと!www それはまたまた後ほどということで(笑)
玉:わかりました(笑)
第4回へつづく
玉乃井信彦
Yamakatsu(山口活性学園)プロデューサー。楽曲プロデュース、マネジメント、レーベル運営。Yamakatsuの楽曲は全て玉乃井氏の作詞による。
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